ホーリー・フライデー
今日は“聖なる金曜日”、イエスは今日十字架にかけられ死んだらしい。ワシらも午前3時半から準備して、ここベルサリオ・ハイツの住民達と“ステーション・オブ・ザ・クロス”に参加した。この住宅地の有志の方々の玄関先にもうけられたステーションとよばれる、祭壇、13箇所をロウソクを灯し、聖書を読み上げながら、その時のイエスを思いながら十字架をかわるがわる担いで巡って行く。ふと、宮沢賢治のかいた“星めぐりの歌”というのを思い出した。賢治は仏教徒だったが、どこかクリスチャンの様な匂いを感じるのはワシだけだろかい・・?
意味はまだ良くわからないものの人々のもつロウソクの光やくちぐちに呟く聖書の言葉、賛美歌などが夜明け前の住宅地に満ちて幻想的な気分になる。おりしも空には満月。
夜明けはだんだんと(タガログ語でだんだんと、はダハン・ダハン)ではなく、突然やってくるものだ。
そして、このチャペルに帰ってくる。ここで最後にみんなで祈り家に帰る。今日はほとんどの所、デパートやショッピング・モールでさえお休み、みんな静かにすごす。食事も断食ではないが、ビニクニックというイモのおかゆみたいな物をたべる。特に肉類はいっさい食べない。
朝6時、家路を辿るイネスとトントン。
メルスがレンレン(イネス家のお手伝いさん)へのサービスでパチリ。